多くの伝承を持つ島

宅野には、沖合200メートルほどのところに、韓島(からしま)という無人島があります。
この島には、数々の伝承が残されているので簡単にご紹介すると、
「スサノオノミコトが新羅から出雲に帰る際に韓島に立ち寄り、洞窟で濡れた衣を着替えた後に、五十猛の大浦港に上陸された」「スサノオノミコトが載っていた埴土の船は化して、岩船となって残っている」
「オオクニヌシノミコトが高麗からの帰途、韓島に着き、大国の松の下で雨宿りをされた(大国地区 八千矛山大國主神社の由来)以後、韓国へ渡るときの日本側の発着点となった」
「室町時代、銀山発見の父、紙屋寿貞が韓島沖を航行中、南の方角に光るものを見たのが石見銀山を発見するきっかけになった」
他にも、弘法大師が唐からの帰途に嵐に遭い、船が沈みそうになったところ、白龍が嵐を収めてくれ、一難を逃れたところに韓島を見つけて、無事に日本に帰り着くことができたという話もあります。
嵐の中で白龍に出会った不思議を思い起こし、庵の名を「海雲」と定め、自らも空海と改めた、とのことです。
この庵は海雲寺となり、今も跡地が残っています。
宅野郵便局のちょうど裏になりますが、『チーナカ豆』から歩いて数秒の場所です。


これらの伝承には、どこまでが本当でどこまでが作り話か分からない点がありますが、様々な文献に書かれているということは事実なので、ある程度の史実を元に語られているものだということを推測すると、歴史に彩られた集落だなあと改めて感じます。
さて、その韓島、島内には韓島神社があり、スサノオノミコトや宗像三女伸が祀られています。
明治末期の神社合祀により一村一神社になったときも、宅野には宅野八幡宮と韓島神社のふたつが残されたほどの由緒ある神社ということらしいです。
年に一度、韓島に渡っての神事が行われています。

そしてこの韓島、地元の方に教えていただいたのですが、
頂上に登ると、南に石見銀山、東に三瓶山、北東には日御碕までもが眺望できるほどの絶景が広がっているそうです。
宅野での海のアクティビティとして、計画中のサップ体験に加えて、韓島遊覧体験もできたらいいかも!
と構想が頭の中で渦巻いています。
わたしの父が大田の大森出身で、大田はいまだによく行くこともあり、大田が好きです^ ^海側のことや、島の話は興味があるので、是非立ち寄らせていただきたいと思いました。そして韓島も、眺めてみたいです。素敵なお話、ありがとうございます😊